セキュリティ診断の結果の見方。要対応・確認推奨・未確認の違い
診断結果に並んだ 5 種類の判定が何を意味するかと、どの順番で誰に渡せばよいかが分かります。
5 つの判定の意味
SECUNOA の診断結果は、1 項目ごとに次の 5 つのどれかが付きます。点数や総合評価は出していません。
| 判定 | 意味 |
|---|---|
| 要対応 | 公式のサポート終了や証明書の失効など、放置した影響が確認できたもの |
| 確認推奨 | 設定が無いことは観測できたが、影響はサイトの作りによって変わるもの |
| 問題なし | その項目の観測では指摘なし。安全の証明ではない |
| 未確認 | 外からは観測できなかった、または上限に達して確認しなかったもの |
| 参考 | 対応は必須ではないが、知っておくとよい状態 |
「要対応」と「確認推奨」の違いは、影響がはっきりしているかどうかです。要対応は、公式の発表や期限などの事実で影響が説明できるもの。確認推奨は、設定が無いことは分かったものの、それで困るかどうかはサイトの作りしだいで、作った人に聞かないと決められないものです。
判定ごとの読み方と例
見本 の結果を例に、判定ごとに見ていきます。
要対応:先に手を付ける
例:「サイトを動かす PHP の版」が 7.4 と表示されている。PHP(ホームページを動かすプログラムの言語)の 7.4 は、公式のサポート状況 でセキュリティ修正が終わっています。新しい弱点が見つかっても修正が出ないので、上げる計画を立てます。頼み方は PHP バージョンアップを制作会社に依頼する文例 にあります。
確認推奨:作った人に聞いて決める
例として次のような項目が並びます。
- 「WordPress 本体の版」:古い版の表示が残っている。更新が止まっているのか、表示だけ古いのかは中を見ないと分からない
- 「常に暗号化通信にする指示(HSTS)」:設定が無い。意味は HSTS で説明しています
- 「他サイトへの埋め込み防止」:設定が無い
- 「会社名をかたるメールの対策(DMARC)」:設定が無い。頼み方は DMARC 設定を依頼する文例 にあります
どれも、設定を加えることで困ることは少ない項目ですが、サイトの作りによっては調整が要ります。担当者に「入れて支障がないか」を聞くのが進め方です。
問題なし:今の状態を保つ
例:「暗号化通信(HTTPS)への切り替え」「公開してはいけないファイル」。今回の観測では指摘が無かったという意味です。設定の変更やサーバーの切り替えで変わることもあるので、定期的に見直します。
未確認:見えなかったことを記録する
例:「PHP の版」で、サーバーが版番号を外に出していないため確かめられなかった。外から見えない項目を「問題なし」とは書かず、見えなかったと書いています。版番号を出さないのは良い設定でもあるので、実際の版は管理画面や制作会社に確かめます。確かめ方は 「未確認」の項目を確かめる方法 にあります。
参考:知っておけばよい
例:「管理画面のログイン画面」が誰でも開ける状態。WordPress では一般的な状態で、対応は必須ではありません。接続元を制限できる環境なら、制限を検討する材料になります。
どの順番で、誰に渡すか
手を付ける順番は次のとおりです。
- 要対応:制作会社・保守担当に、結果の文面を添えて対応の見積もりを頼む
- 確認推奨:同じ連絡の中で「入れて支障があるか」を聞く
- 未確認:気になる項目だけ、担当者に確認できるか聞く
- 参考:次に改修するときの検討材料として残しておく
渡すときは、結果画面の URL か PDF をそのまま添付するのが確実です。項目名と観測した値が載っているので、技術の担当者には何を見たかが伝わります。
担当者がいない、原因が分からないとき
制作会社と連絡が取れない、結果を送ったが「原因が分からない」と言われた、という場合は、詳細診断(29,800 円税込)で人の目で精査し、原因と直し方、優先順位、制作会社への依頼文まで用意します。何が納品されるかは 報告書の見本 で確かめられます。
無料診断で確かめられること
無料診断 は、ドメインを入れるだけで上の 11 項目を外から確かめ、各項目に 5 つの判定のどれかを付けます。対応した後にもう一度診断すれば、要対応や確認推奨が消えたかを見られます。全体像は ホームページのセキュリティ対策は何から始めるか にまとめています。
よくある質問
「問題なし」ばかりなら安全と考えてよいですか。
いいえ。「問題なし」は、その項目を外から観測した範囲では指摘が無かったという意味で、安全の証明ではありません。ログイン後の画面やサーバーの中は対象外です。
「未確認」は悪い結果ですか。
良い悪いの判定ではありません。外からは見えなかった、または確認の回数の上限に達したため確かめていない、という意味です。気になる項目は、担当者に聞くか詳細診断で確かめます。
全部の項目を直さないといけませんか。
直すのは主に「要対応」と、担当者と相談したうえでの「確認推奨」です。「参考」は対応が必須ではありません。
自社のサイトで確かめる
ドメインを入れるだけで、この記事に出てきた項目が外からどう見えているかを無料で点検できます。設定は変えません。結果はその場で出ます。