制作会社と連絡が取れないホームページで、最初に確かめる 5 つのこと

作った会社に連絡がつかないときに、サイトとメールを止めないために何を確かめ、新しい頼み先に何を渡せばよいかが分かります。

更新 2026-10-29 SECUNOA(セキュノア)

この記事は、制作会社と連絡がつかず、サイトの現状も次の頼み先も分からない、という状況を想定しています。法的な判断が必要な部分は一般論に留めています。個別の事情は専門家に相談してください。

まず、本当に連絡が取れないのかを確かめる

連絡が取れない理由は、担当者の退職、窓口の変更、廃業や倒産などさまざまです。次の順で試すと、状況がつかめることがあります。

  • 契約書や請求書に書かれた代表の電話番号とメールアドレス
  • 制作会社のホームページの問い合わせ窓口
  • 担当者個人ではなく、会社宛てに「担当者が変わっていれば窓口を教えてほしい」と送る

それでも返事が無い場合は、会社の状況が変わっている可能性を考えて、次の 5 つを自社の手元で確かめます。

1. ドメインの名義と有効期限

ドメイン(example.co.jp のようなアドレス)は、期限が切れるとサイトもメールも使えなくなります。最初に確かめたいのはここです。

.jp で終わるドメインは、JPRS(.jp を管理する登録機関)の JPRS WHOIS で、登録されている情報を誰でも調べられます。.com などは ICANN Lookup で調べられます。表示される項目は、ドメインの種類や登録時の設定によって異なり、登録者名が表示されない場合もあります。

あわせて、ドメインの更新料の請求書が誰宛てに届いているかを確かめます。

  • 自社宛てに届いている:自社で更新できます。期限を控えておきます。
  • 制作会社が払っていて、自社には請求が無い:制作会社の名義や契約で管理されている可能性があります。ドメインを管理している事業者に、名義人と連絡が取れない場合の手続きを問い合わせます。

2. サーバーの契約者と支払い

サイトのデータが置かれているサーバー(レンタルサーバーなど)の契約者を確かめます。手がかりは、毎月や毎年の請求書、クレジットカードの明細です。

自社がサーバー会社と直接契約していれば、サーバー会社の管理画面に入れるかを確かめます。ログインの情報が分からない場合は、サーバー会社の手続きに従って契約者として再設定を依頼します。

制作会社が自社のサーバーでまとめて提供していた場合は、支払いが止まったり制作会社の設備が止まったりすると、サイトも止まるおそれがあります。この場合は、次の項目の「中身の控え」を急ぎます。

3. サイトの中身を手元に残す

サイトが表示されているうちに、中身の控えを取っておきます。

  • WordPress などの管理画面に入れる場合:バックアップ用のプラグインやサーバーのバックアップ機能で、データを書き出しておきます。
  • 管理画面に入れない場合:少なくとも、各ページの文章と画像を自社で保存しておきます。作り直すことになっても、原稿があれば進めやすくなります。

管理画面のログイン情報(ID とパスワード)を持っているかどうかも、ここで整理します。持っていない場合、サーバーに入れれば再設定できることが多いので、2 の確認とあわせて新しい頼み先に相談します。

4. メールの行き先

会社のメール(info@example.co.jp など)が、サイトと同じサーバーで動いていることがあります。この場合、サーバーが止まるとメールも届かなくなります。

メールの契約先は、メールソフトの設定画面の受信サーバー名や、Google Workspace・Microsoft 365 などの請求書で見当がつきます。分からない場合は、無料診断の「メールサーバー(MX)」の項目に、メールの受け取り先として登録されているサーバー名が表示されます。

5. 外から見える今の状態

最後に、サイトが今どういう状態かを外から確かめます。無料診断 にドメインを入れると、証明書(暗号化通信のための電子的な身分証)の状態、サイトを動かすソフトの版、会社名をかたるメールへの対策などが分かります。結果の見方は セキュリティ診断の結果の見方 にあります。

制作会社と連絡が取れない状態が続いていた場合、ソフトの更新も止まっていることがあります。「要対応」が出た項目は、新しい頼み先に最初に渡すものになります。

倒産や廃業が分かったとき

制作会社が倒産していた場合、データや権利の扱いは、契約の内容や手続きの種類によって変わります。破産の手続きでは管財人(会社の財産を管理する人)が窓口になることがあります。サイトのデータの返還や、作ってもらったデザインを使い続けられるかといった点は、自社だけで判断せず、契約書と請求書をそろえて弁護士などの専門家に相談してください。

新しい頼み先に渡すもの

制作会社を変えて引き継いでもらうときは、次の一覧を作っておくと話が早く進みます。分からない欄はそのまま「不明」と書いて構いません。

項目 書いておくこと
ドメイン アドレス、有効期限、更新料の請求先、管理している事業者
サーバー サーバー会社、契約者、管理画面に入れるか
サイトの中身 使っている仕組み(WordPress など)、管理画面に入れるか、控えの有無
メール 契約先、サイトと同じサーバーかどうか
外から見える状態 無料診断の結果の URL か PDF

パスワードは一覧に書かず、必要になった時点で安全な方法で渡します。保守契約で何を頼めるかを決めるときは、ホームページの保守契約を確認する 5 つの点 が参考になります。

頼み先がまだ決まっていないとき

詳細診断(29,800 円税込)では、外から見える範囲を人の目で精査し、原因と直し方、優先順位、制作会社・保守担当への依頼文までを報告書にします。新しい頼み先が決まったら、その依頼文を渡して進めるのが基本です。頼み先がまだない場合は、修正の見積もり(別料金)をご相談いただけます。何が納品されるかは 報告書の見本 で確かめられます。

よくある質問

ドメインが制作会社の名義になっていました。自社の名義に移せますか。

移せる場合が多いものの、手続きには今の名義人の同意や書類が要ることがあり、ドメインの種類や管理している事業者によって変わります。まずドメインを管理している事業者に、名義人と連絡が取れない場合の手続きを問い合わせてください。

制作会社が倒産していた場合、サイトのデータは返してもらえますか。

契約の内容や倒産の手続きの種類によって変わるため、一概には言えません。破産の手続きでは管財人(会社の財産を管理する人)が窓口になることがあります。契約書を手元に用意して、弁護士などの専門家に相談してください。

次の制作会社が決まるまで、サイトをそのままにしておいても大丈夫ですか。

表示されているうちは急いで作り直す必要はありませんが、ドメインやサーバーの期限が切れると止まります。期限と支払いの名義だけは先に確かめておき、更新が止まらないようにしてください。

自社のサイトで確かめる

ドメインを入れるだけで、この記事に出てきた項目が外からどう見えているかを無料で点検できます。設定は変えません。結果はその場で出ます。