ホームページの保守契約を確認する 5 つの点。何をしてくれる契約かを書き出す

保守料を払っているのに中身が分からない状態から、誰が何を引き受けているかを 1 枚の表にできるようになります。

更新 2026-10-29 SECUNOA(セキュノア)

「ホームページは制作会社に任せています」という会社は多いと思います。ただ、納品後の修正、ソフトの更新、バックアップ、障害対応が、同じ契約に含まれているとは限りません。この記事では、保守契約の中身を 5 つの点で確かめる方法を説明します。

「任せているはず」と「契約に書いてある」を分ける

保守契約を確かめるときの要点は、思い込みと書面を分けることです。「全部お願いしているはず」と思っていても、契約書には「サーバーの監視のみ」と書かれていることがあります。逆に、頼めば対応してもらえる作業を自社で抱えていることもあります。

手元に用意するのは次の 3 つです。

  • 保守契約書、または申込みのときの見積書
  • 毎月・毎年の保守料の請求書(品目の書き方が手がかりになります)
  • 直近の作業報告やメールのやり取り

書面が見つからなくても始められます。分からない欄は「不明」として、後で保守先に聞きます。

確認する 5 つの点

次の表の 5 つについて、「誰が」「どこまで」引き受けているかを書き出します。

確認する点 聞くこと 手元に残すもの
1. ソフトの更新 サイトを動かす仕組みを誰がどこまで更新するか 担当、実施の記録、失敗したときの戻し方
2. バックアップと復旧 バックアップを誰が取り、誰が戻すか 取る頻度、戻すまでの日数、費用
3. アカウントの管理 管理画面に入れる人を誰が増やし、誰が外すか 利用者と権限の一覧(パスワードは書かない)
4. ドメインとサーバーの契約更新 更新の通知を誰が受け、誰が払うか 契約者、支払いの担当、更新日
5. 問題が起きたときの窓口 表示の不具合や不審な動きがあったときの連絡先 平日と緊急時の連絡先、対応する範囲

1. ソフトの更新

WordPress の場合は、本体・テーマ(見た目のひな形)・プラグイン(追加機能)の 3 つを分けて聞きます。本体だけ更新して、プラグインは対象外という契約もあります。サイトを動かす PHP(プログラムの言語)の版上げも、保守に含むのか別料金なのかを確かめます。

WordPress の公式の手引き「Updating WordPress」(英語)は、常に最新版に更新することと、更新の前にバックアップを取ることを勧めています。独自の機能があるサイトでは、更新の後に表示やフォームが動くかを確かめる段取りも要ります。管理画面に入れるからといって、担当でない人が本番のサイトで一括更新するのは避けてください。

2. バックアップと復旧

「バックアップを取っている」と「戻せる」は別の話です。取る頻度と保存期間に加えて、壊れたときに誰が戻し、何日かかり、費用はいくらかを聞きます。サーバー会社の自動バックアップに任せている場合は、その旨を書いておきます。

3. アカウントの管理

管理画面やサーバーに入れる人の一覧を持っておきます。退職した社員や、以前の外注先のアカウントが残っていないかを、保守先と一緒に確かめます。一覧には ID と権限だけを書き、パスワードは書きません。

4. ドメインとサーバーの契約更新

ドメインやサーバーの更新を制作会社がまとめて払っている場合、更新の通知は自社に届きません。契約者が誰で、更新日がいつかを書いておくと、制作会社と連絡が取れなくなったときにも慌てずに済みます。

5. 問題が起きたときの窓口

サイトが表示されない、見覚えのないページがある、といったときに誰へ連絡するかを決めておきます。平日の日中だけなのか、緊急時の連絡先があるのかも確かめます。

保守は必要か

保守契約が必須かどうかは、サイトの仕組みで変わります。WordPress のように更新が欠かせない仕組みを使っているなら、自社か外注先の誰かが更新を引き受ける必要があります。更新の少ない仕組みなら、契約を結ばず、困ったときに都度頼む形でも回ります。大事なのは、5 つの点それぞれに担当がいることです。

保守料が見合っているかを考えるときも、5 つの点で中身を書き出してから比べます。金額だけを並べると、更新の範囲や復旧の費用の違いが見えなくなります。他社に見積もりを頼む場合は、この表をそのまま渡して同じ項目で答えてもらうと比べやすくなります。

保守先に送る確認の文面

担当や範囲が分からないときは、次の文面をそのまま送れます。

現在の保守契約について、社内で整理しています。次の 5 点について、契約に含まれる作業と別料金になる作業、直近の実施記録を教えてください。

  1. WordPress 本体・テーマ・プラグイン、PHP の更新
  2. バックアップの頻度と、復旧にかかる日数・費用
  3. 管理画面とサーバーのアカウントの管理
  4. ドメインとサーバーの契約者と更新日
  5. 不具合があったときの連絡先と対応時間 パスワードなどの認証情報は送らなくて構いません。

返事が来ない、連絡先が分からないという場合は、制作会社と連絡が取れないときに確かめる 5 つのこと に進んでください。

無料診断で確かめられること

保守の中身を書面で確かめるのと並行して、外から見える結果も見ておくと、話が具体的になります。無料診断 では、PHP や WordPress の版が外から見えているか、サポート期限内か、証明書の期限が切れていないかなどを確かめられます。「要対応」が出ていれば、更新が契約どおりに行われているかを保守先に聞くきっかけになります。どこから手を付けるかは ホームページのセキュリティ対策は何から始めるか にまとめています。

よくある質問

保守契約の書面が見つかりません。どうすればよいですか。

毎月の請求書の品目と、過去にやり取りしたメールが手がかりになります。そのうえで、保守先に「今の契約で引き受けている作業と、別料金になる作業」を書面で送ってもらうよう頼んでください。

小さな会社のホームページにも保守は必要ですか。

WordPress のように更新が必要な仕組みを使っているなら、誰かが更新を引き受ける必要があります。自社でできるなら契約は必須ではありませんが、担当が決まっていない状態は避けてください。

保守料が相場より高いか安いかは分かりますか。

金額だけでは比べにくく、何を含むかで変わります。この記事の 5 つの点で中身を書き出してから、他社の見積もりと同じ項目で比べてください。

自社のサイトで確かめる

ドメインを入れるだけで、この記事に出てきた項目が外からどう見えているかを無料で点検できます。設定は変えません。結果はその場で出ます。