お名前.com で DMARC 設定をする手順。_dmarc の TXT レコードを追加する
お名前.com の DNS を使っている会社が、自分で DMARC のレコードを 1 行追加できるようになります。お名前.com の画面では設定できない場合の見分け方も載せています。
この記事は 2026 年 10 月時点のお名前.com の公式ガイドをもとに書いています。管理画面の表記は変わることがあります。
追加する前に知っておくこと
DMARC(ディーマーク)は、自社のドメインを名乗るメールが正しい送り元から来ていないとき、受け取る側にどう扱ってほしいかを伝える設定です。会社のドメインの DNS(ドメインの住所録のような設定)に、TXT レコード(文字を書いておく欄)を 1 行加えて働かせます。
DMARC は、送り元を確かめる SPF や DKIM(ディーキム。メールに電子署名を付ける仕組み)の結果を使って判定します。SPF や DKIM が無い、または自社のメールの送り元が漏れていると、DMARC を入れても正規のメールが不合格と判定されます。先に SPF があるか、メールを送っている仕組み(Google Workspace、Microsoft 365、お問い合わせフォームなど)がすべて入っているかを確かめておきます。
なお Gmail は 2024 年 2 月から、1 日に 5,000 通以上を Gmail 宛てに送る送信者に DMARC の設定を求めています(p=none でもよいとされています)。すべての送信者に SPF か DKIM の設定も求めています。詳しくは Google の メール送信者のガイドライン にあります。
お名前.com で設定できるかを確かめる
DNS のレコードは、ドメインの「ネームサーバー」(DNS を預かっているサーバー)を提供している会社の画面で設定します。ドメインをお名前.com で契約していても、ネームサーバーが別の会社のものなら、お名前.com の画面で追加しても反映されません。
ネームサーバーを確かめる
- 「お名前.com Navi」にログインします。
- 「ネームサーバー/DNS」にマウスを合わせ、「ネームサーバー設定」を開きます。
- 対象のドメインを選ぶと、今のネームサーバーが表示されます(管理画面の表記は変わることがあります)。
パソコンのコマンドで確かめることもできます。Windows のコマンドプロンプトや Mac のターミナルで nslookup -type=ns example.co.jp(ドメインは自社のものに置き換え)と入力すると、ネームサーバーの名前が表示されます。
結果ごとの進め方
- 01.dnsv.jp〜04.dnsv.jp:お名前.com の DNS です。この記事の手順で追加できます。
- ns-rs1.gmoserver.jp、dns01.gmoserver.jp など:お名前.com のレンタルサーバーやお名前メールの DNS です。お名前.com のネームサーバーの案内 では、これらを使い続ける場合は各サービス側の DNS レコード設定を使うよう書かれています。
- それ以外(エックスサーバー、さくらのレンタルサーバー、Cloudflare など):その会社の管理画面で TXT レコードを追加します。入れる値はこの記事と同じです。自分で触れない場合は DMARC 設定を依頼する文例 で管理している人に頼みます。
ネームサーバーを切り替えると、ホームページやメールの宛先の情報も切り替わります。DMARC を足すためだけにネームサーバーを変えるのはやめてください。
入れる値を決める
追加するのは次の 1 行です。
| 項目 | 入れる値 |
|---|---|
| ホスト名 | _dmarc |
| TYPE | TXT |
| VALUE | v=DMARC1; p=none; rua=mailto:dmarc@example.co.jp |
VALUE の意味は次のとおりです。
- v=DMARC1:DMARC のレコードであるという印です。先頭に置きます。
- p=none:判定に外れたメールの扱いを変えず、レポートだけ送ってもらう設定です。最初はこれにします。
- rua=mailto::受け取る側から届く集計レポートの宛先です。example.co.jp の部分は自社のドメインに置き換えます。
rua の宛先を別の会社のドメインにすると、その会社の DNS 側でも受け取りを許す設定が要ります。自社のドメインのアドレスにしておくのが手間がかかりません。
お名前.com で TXT レコードを追加する手順
お名前.com の公式ガイド DNS関連機能の設定:DNSレコード設定 の順に沿っています。
- 「お名前.com Navi」にログインします。
- 「ネームサーバー/DNS」にマウスを合わせ、「ドメインDNS設定」を押します。更新手続きの画面が出た場合は「更新画面から移動する」を押します。
- 一覧から対象のドメインの「ドメインDNS」を押し、「DNSレコード設定」を開きます。
- 先に「登録済レコード」のタブを見て、ホスト名が
_dmarcの TXT レコードが無いか、v=spf1で始まる SPF のレコードがあるかを確かめます。 - 「レコード追加」のタブで、ホスト名に
_dmarc、TYPE に TXT を選び、VALUE に上の値を入れて「追加」を押します。TTL(情報を覚えておく秒数)は表示された値のままで構いません。 - 「確認画面へ進む」を押します。このとき「DNSレコード設定用ネームサーバー変更確認」というチェック欄が出ます。ネームサーバーがすでに 01.dnsv.jp〜04.dnsv.jp なら、チェックは要りません。
- 確認画面で内容を見直し、「設定する」を押します。登録しているメールアドレスに完了の連絡が届きます。
ホスト名の欄には _dmarc だけを入れます。公式ガイドでも、「xxx.ドメイン名」の場合は xxx の部分だけを入れるよう案内されています。なお、日本語ドメイン(日本語.jp など)は TXT レコードを設定できないと公式ガイドに書かれています。
追加した後の進め方
追加から数時間たったら、nslookup -type=txt _dmarc.example.co.jp で入れた値が返ってくるかを確かめます。数日後から、rua に書いたアドレスに集計レポートが届き始めます。
p=none から段階を上げる
レポートで見るのは、「自社が使っているメールサービスやフォームからの送信が、合格と判定されているか」です。数週間たって自社のメールが正しく判定されていれば、p=none を p=quarantine(迷惑メールフォルダに入れてもらう)に変えます。さらに様子を見て、p=reject(受け取りを断ってもらう)に進めます。
最初から reject にすると、登録漏れのある正規のメール(請求書の送信サービスなど)まで届かなくなることがあります。段階を変えるときは、「登録済レコード」のタブで同じレコードの VALUE を書き換えます。レポートの読み解きが難しければ、メールを管理している会社に頼みます。全体の流れは 自社ドメインのなりすましメール対策の始め方 にまとめています。
無料診断で確かめられること
無料診断 の「会社名をかたるメールの対策(DMARC)」では、_dmarc.ドメイン名 に v=DMARC1 の TXT レコードがあるかと、p= の値を外から確かめます。p=none のあいだは、届き方を変えない段階なので「確認推奨」と表示され、p=quarantine か p=reject になると「問題なし」になります。あわせて「会社名をかたるメールの対策(SPF)」で、SPF があるか、1 つにまとまっているかも確かめます。追加した後に、反映されたかを見るのに使ってください。結果の見方は セキュリティ診断の結果の見方 にあります。
よくある質問
追加したのに確認しても出てきません。
DNS の変更が行き渡るまで、数十分から数時間かかることがあります。時間を置いても出てこない場合は、ホスト名が _dmarc になっているか、ドメインのネームサーバーがお名前.com のもの(01.dnsv.jp など)になっているかを確かめてください。
rua のレポートを受け取るアドレスは新しく作るべきですか。
必須ではありませんが、レポートは英語の添付ファイルで毎日届くことがあるので、普段の受信箱とは別のアドレスにしておくと扱いやすくなります。自社のドメインのアドレスにしておくと、追加の設定が要りません。
すでに _dmarc のレコードがありました。もう 1 つ追加してよいですか。
追加しないでください。DMARC のレコードが 2 つあると、受け取る側は DMARC を使わずに判定します。既存のレコードを「登録済レコード」から編集して 1 つにまとめます。
自社のサイトで確かめる
ドメインを入れるだけで、この記事に出てきた項目が外からどう見えているかを無料で点検できます。設定は変えません。結果はその場で出ます。